検索語を入力しなさい。 禁止文字です。
偉大な領袖金日成同志の祖国統一遺訓を あくまで貫こう



    

    

    朝鮮人民は遠からずして、偉大な領袖金日成(キムイルソン)同志によって民族再生の道が開かれた歴史的な祖国解放五二周年を迎える。

    この日に際して朝鮮人民は、金日成同志が祖国解放のその日から半世紀にわたって、祖国統一のために注いだ不眠不休の労苦と、築き上げた偉大な業績を胸熱くして思い起こしている。

    祖国の統一は金日成同志の畢生の偉業であり、切なる念願であった。金日成同志は、国の分断によってわが民族が強いられている不幸に何よりも心を痛め、次世代に統一された祖国を譲り渡そうと、最期の瞬間まであらゆる労苦と心血を注いだ。

    金日成同志の崇高な志を継いで祖国統一の偉業を果たすのは、わが党と人民の革命的義務であり、信義であり、われわれの世代に課された聖なる民族的任務である。祖国統一の前途にいかなる難関や障害が横たわろうとも、われわれは金日成同志の祖国統一の遺訓を貫き、祖国と民族に対するわれわれの世代の責任と任務をまっとうしなければならない。

    

    



    

    金日成同志は、祖国と民族のために生涯を捧げ、祖国統一の偉業に不滅の業績を残した民族の太陽であり、祖国統一の救星である。金日成同志は卓越した思想と指導によって祖国統一の偉業を切り開いて勝利に導き、祖国統一を実現するための強固な基礎を築き、祖国統一の明るい展望を開いた。

    わが祖国の統一の問題は、第二次世界大戦の終結と同時に、外部勢力により国土が分断された結果生じた問題である。国が北と南に分かれたこの半世紀の歴史は、統一と分裂、愛国と売国の相反する二つの路線の厳しい闘争の歴史であり、祖国の統一を志向する愛国勢力の勝利の歴史でもある。

    金日成同志は、国が分断された当初から祖国の統一を民族至上の課題とし、一貫して一つの朝鮮路線、統一路線を堅持し、祖国統一のための闘争を賢明に指導して、祖国統一運動を全民族的な運動へと発展させた。

    金日成同志が示し、一貫して堅持した祖国統一の路線は、国と民族の完全な自主独立を実現する徹底した民族自主の路線であり、統一祖国の富強・発展と全民族の繁栄のための真の愛国愛族の路線である。わが国の統一問題は、南朝鮮に対する外部勢力の支配と干渉を終わらせ、全国的範囲で民族の自主権を確立し、断ち切られた民族の血脈をつなぎ、一つの民族として民族的団結を実現する問題である。数千年にわたり一つの国土で単一民族として暮らしてきた朝鮮民族は、外部勢力によって二分されていては民族の不幸と災難は免れず、外部勢力の支配と従属から抜け出すこともできない。統一のみが国と民族の自主権を完全に確立し、民族の尊厳と栄誉を輝せ、祖国と民族の富強・繁栄を成し遂げる唯一の正当な道である。統一路線はわが民族の根本的利益と要求、一致した念願と志向を反映しているがゆえに、全朝鮮人民の絶対的な支持を受けているのである。

    金日成同志は、アメリカ帝国主義者の南朝鮮占領と内外の分裂主義勢力の反統一策動が続く複雑かつ困難な情勢のもとでも一貫して統一路線を堅持し、祖国統一運動を主動的に導いてきた。金日成同志は、北半部を祖国統一のとりでとして強固に固める一方、北半部の人民が片時も南半部の兄弟を忘れず、自主、民主、祖国統一をめざす彼らの愛国闘争を積極的に支持、声援するようにし、内外の分裂主義勢力の挑戦と反統一策動をことごとく粉砕し、祖国統一運動を絶えず強化し発展させてきた。解放直後、国連の看板のもとに南朝鮮で「単選単政(単独選挙、単独政府)」がつくり上げられた厳しい時期に、歴史的な南北朝鮮政党・大衆団体代表者連席会議を招集し、事大売国勢力の民族分裂策動を粉砕する民族挙げての闘争を展開するようにしたのも金日成同志であり、わが国で一つの朝鮮か、「二つの朝鮮」かという二つの路線間の対立と闘争が激化していた時期に、分裂主義者の「二つの朝鮮」策動を阻止、破綻させる闘争へと全同胞を立ち上がらせたのも金日成同志であり、隔絶状態にあった北と南のあいだに対話と協商の道を開き、北南間に共同声明と合意書を採択させて祖国統一運動の新局面を開いたのも金日成同志であった。限りなく崇高な祖国愛と民族愛をもった金日成同志は、祖国の統一問題について一日として心を砕かなかった日はなく、一時として安らかに過ごした日もない。

    金日成同志は、祖国統一運動に対する国際的支持と連帯を強化するため精力的に活動した。金日成同志の積極的な対外活動によって、わが党の祖国統一路線の正当性が世界各国の政界、社会各界、言論界に広く知られるようになり、朝鮮の統一問題に対する国際的関心が高まり、われわれの祖国統一運動に対する世界の進歩的人民の支持と連帯は強化された。

    祖国統一路線を堅持し、祖国統一のためにあらゆる労苦を尽くした金日成同志の偉大な功績によって、祖国統一運動は分裂主義勢力の妨害策動をはねのけて引き続き発展し、不敗の勢力に拡大、強化された。祖国統一に対する民族の熱望は日増しに高まっており、北と南、海外の全民族が祖国統一運動に決起している。わが祖国の統一運動がこんにちのように強力な全民族的な運動に拡大、強化され、世界的な関心と進歩的人民の支持・声援のもとに前進しているのは、分裂路線に対する統一路線の輝かしい勝利である。

    金日成同志は、祖国統一の根本原則と方法を明らかにした祖国統一の三大憲章を提示し、国の統一偉業の遂行で堅持すべき指導指針をもたらした。

    自主、平和統一、民族大団結の三大原則は、祖国統一問題を民族の意思と利益に即して、民族自らの力で解決する根本的な立場と方法を明示した祖国統一の礎石である。祖国統一の三大原則は、北と南が七・四共同声明を通じて確認し、内外に厳かに宣言した民族共同の統一の大綱である。

    祖国統一のための全民族大団結一〇大綱領は、全民族の団結を成し遂げ、祖国統一の主体的な力を強化するための政治綱領である。この綱領には、民族大団結の目標と理念的基礎、団結の原則と方法が全面的に示されている。

    高(コ)麗(リョ)民主連邦共和国創立案は、統一国家の全貌とその実現の方法を示した設計図である。この案には、国の統一を、北と南の思想と体制を互いに容認する基礎のうえで、もっとも公正かつ円滑に実現する基本的方法が示されている。

    祖国統一の三大原則と全民族大団結一〇大綱領、高麗民主連邦共和国創立案は、金日成同志が偉大なチュチェ思想と祖国統一をめざす闘争の過程で積んだ貴い経験に基づき、祖国統一の根本的原則と方法を全一的に体系化し集大成した祖国統一の三大憲章である。祖国統一の三大憲章は、民族の自主権と尊厳を生命と見なす民族自主精神で一貫しており、北と南の和解と全民族の大団結を成し遂げて祖国を平和的に統一しようという崇高な祖国愛と民族愛を具現している。三大憲章は、北と南に相異なる思想と体制が長い間存在してきたわが国の現実的条件と、統一を渇望する全民族の一致した志向に即して、一日も早く祖国の統一を実現しうるもっとも公明正大で合理的な方法を示している。

    金日成同志によって祖国統一の三大憲章がもたらされた結果、わが民族は明確な目標と方向、確信と勇気をもって祖国統一のための闘争を力強く展開し、民族の団結した力で祖国統一の悲願を成功裏に実現していけるようになった。祖国統一の三大憲章こそが祖国統一の旗じるしであり、祖国の自主的平和統一を実現するためのもっとも正当かつ現実的な闘争綱領である。

    金日成同志は民族大団結の旗のもとに全民族を結集させ、祖国統一のための主体的な力を整え、さらに強化した。

    祖国統一の主体はわが民族であり、その威力は民族大団結にある。主体的な統一勢力がしっかり準備されたとき、祖国統一の偉業の勝利は確実に保障される。

    金日成同志は祖国愛と民族自主の精神を民族的団結の基礎とし、思想と理念、政見と信教の違いを超越してすべてを祖国統一の偉業に服従させることを民族大団結の原則とし、大きな度量とおおらかな包容力で統一を志向するすべての人をその過去を問わず統一・愛国の道に立つよう導いた。金日成同志は「力のある人は力で、知識のある人は知識で、金のある人は金で!」という民族団結のスローガンを示し、各階層の朝鮮人が祖国と民族を愛する心で祖国統一の偉業に寄与するようにした。金日成同志の示した民族大団結の思想と理念、その崇高な人間愛と民族愛は、各階層の同胞を民族的団結と祖国統一の道に果敢に立ち上がらせた力の源である。

    金日成同志は、全民族的な統一戦線の結成に大きな意義を付与し、北と南、海外の統一勢力を結集させる活動を精力的に導いた。金日成同志が抗日革命闘争の時期に積んだ反日民族統一戦線の経験に基づいて祖国統一のための民族大統一戦線結成の方針を示し、その実現をめざす闘争を賢明に導くことによって、北と南、海外の同胞を祖国統一の旗のもとに組織的に結集させる活動は大きく前進した。祖国統一運動が全民族的な運動に拡大、発展し、祖国統一への民族の熱望がかつてなく高まった環境のもとで、北と南、海外の同胞を網羅した汎民族大会が開かれ、全同胞の統一の意志を代表する祖国統一汎民族連合が誕生した。祖国統一汎民族連合の結成は、祖国統一の主体的な力を強化し、祖国統一運動をより高い段階へと発展させるうえで達成された重要な成果である。

    こんにち、統一・愛国の主体的な力は北と南、海外という全民族的な範囲に拡大し強化され、さらに固く結束しており、事大売国的な分裂主義勢力を圧倒し、祖国の自主的平和統一をめざして力強く前進している。

    金日成同志が祖国統一の道で積み上げた業績は、朝鮮人民と朝鮮民族に残したこのうえない貴い遺産であり、祖国統一の偉業を実現しうる強固な資産である。金日成同志が祖国と民族のために尽くした終生の労苦と、祖国の統一・独立のための聖なる偉業に積み上げた偉大な業績は、祖国の歴史に永遠に輝くであろう。

    

    


    

    金日成同志が切り開き導いてきた祖国統一の偉業を受け継ぎ、われわれの世代に必ず祖国を統一しようというのは、わが党の確固たる決意であり、朝鮮人民の革命的意志である。

    半世紀以上も続いている国土の分断と民族の分裂は、五〇〇〇年の長い歴史をもつ朝鮮民族の統一的発展を阻み、全民族に計り知れない不幸と苦痛をもたらしている。われわれの世代に祖国を統一しなければ、育ちゆく新しい世代も民族分裂の悲劇をなめるようになり、北と南のあいだには民族の共通性すらなくなり、民族が永久に二つに分断される恐れがある。帝国主義の植民地体制が崩壊し、抑圧されていたすべての国と民族が自主独立の道を進んでいるとき、民族の尊厳と栄誉を生命のように貴ぶ朝鮮民族が外部勢力によって自主権を踏みにじられているのは、耐えがたい民族の恥辱である。

    われわれは、金日成同志の畢生の志であり、民族の死活の要求である祖国統一の偉業を必ず成就しなければならない。祖国統一は、われわれにとってこれ以上遅らせることのできない最大の民族的課題である。万難を排して祖国を統一し、民族分裂の悲劇の歴史、恥辱の歴史に終止符を打たなければならない。われわれは祖国を統一することにより、民族の運命を危機から救い、次世代に統一された祖国を譲り渡し、民族の尊厳と栄誉を守り、さらに輝かしていかなければならない。

    祖国統一を実現するためには、金日成同志が生涯を捧げて祖国統一の偉業で積み上げた不滅の業績を固守し、祖国統一の主体的路線と方針をあくまで貫かなければならない。

    金日成同志の示した祖国統一の三大憲章は、統一を願うわが民族すべてが掲げるべき綱領的指針である。祖国統一のためのたたかいにおいて、情勢の変化によって具体的な方法は変わることがあっても、祖国統一の根本的原則と立場に変化はあり得ない。われわれは今後、情勢と環境がどう変わろうとも、祖国統一の三大憲章に基づいて祖国統一の偉業を実現しなければならない。

    国と民族の運命を切り開くうえで、主体性を堅持し民族性を生かすことは、国の自主独立と富強・発展を保障し、民族の繁栄を遂げるための原則的要求である。金日成同志は朝鮮革命を指導する全期間にわたって、主体性と民族性を守り、それをりっぱに具現することにより、祖国解放の歴史的偉業を達成し、祖国の地に自主、自立、自衛の社会主義強国を打ち立て、朝鮮民族の底知れない力と才能、不屈の気概を全世界にとどろかした。金日成同志の示した祖国統一路線と祖国統一憲章は、主体性と民族性を固守するという原則的要求に根差しており、またそれによって一貫されている。祖国の統一・独立をめざす闘争において主体性と民族性をしっかり守り具現するところに、祖国統一の偉業をわが民族の利益と要求に即して成功裏に実現する根本的保障がある。

    国の統一問題はあくまでも民族自主の原則で解決しなければならない。民族自主の原則を堅持するのは、主体性と民族性を固守するうえで基本となる。

    すべての民族は、自らの運命を自ら掌握し、自らの意思によって自主的に切り開く権利をもっている。民族の自主権はなんぴとであれ奪うことはできず、侵すこともできない。祖国統一は朝鮮民族自身の問題であると同時に、民族の自主権にかかわる問題であるだけに、朝鮮民族が主人となり、民族の自主的意思と要求に即して民族自らの力で実現しなければならない。

    民族自主の原則のもとに国の統一を実現するためには、民族の全構成員が民族自主の意識で武装し、事大主義と外部勢力への依存思想を断固として排撃しなければならない。

    民族自主の意識が民族を強くし、国を興す思想的力であるなら、事大主義と外部勢力への依存思想は民族を卑屈にし、無気力な存在にする思想的毒素である。事大と外部勢力への依存が亡国の道であるというのは、民族受難の長い歴史を通じて朝鮮民族が骨身にしみて体験した深刻な教訓である。わが国が日本帝国主義に併呑されたのも、初期の共産主義運動が失敗し、民族主義運動が挫折したのも、結局、自国の力に頼らず、大国をあがめ、それにつき従う事大主義のためであった。

    祖国が解放された後にも、崇米事大主義に陥った南朝鮮歴代の執権者は、アメリカを後ろ盾にしてその侵略政策に追従し、反統一的な売国的・反民族的行為を働いてきた。外部勢力に奪われた民族の自主権を取り戻す祖国統一の問題を外部勢力に依存して解決しようとするのは、従属のくびきを自ら首にはめるに等しい愚行である。

    民族の自主権と尊厳を守り、民族の意思と利益に即して祖国統一を実現するためには、事大と外部勢力への依存を排撃し、外部勢力の侵略と干渉に反対して断固たたかわなければならない。われわれは、わが祖国の統一問題に干渉し、自己の侵略的・支配主義的野望を実現しようとするいかなる画策をも許さないであろう。われわれは民族自主の旗を高く掲げ、祖国統一をめざす闘争をいっそう力強く展開し、国と民族の完全な自主独立を達成しなければならない。

    祖国統一の偉業を自主的に実現するためには、民族の主体的な力を整えなければならない。全民族の大団結は、祖国の自主的平和統一を実現する決定的な保障となるものである。祖国統一の直接の担当者は朝鮮民族自身であり、祖国統一をめざす朝鮮民族の闘争はなんぴとであれ代行できない。全民族が民族大団結の旗のもとに固く団結し、祖国統一の主体的な力をしっかり整えてこそ、内外の分裂主義勢力の反統一の策動を粉砕し、祖国統一の偉業を成就することができるのである。

    民族の大団結を成し遂げるためには、思想と理念、体制の違いを後回しにし、民族共通の利益を前面に押し出し、それに基づいて団結する原則を堅持しなければならない。祖国統一の偉業は、民族内部の階級的矛盾や体制上の対立を解消するためのことではなく、全国的に民族の自主権を確立する民族的な偉業である。民族を離れた階級や階層はあり得ず、民族の自主性の実現なくしては民族構成員の自主性も保障されない。祖国統一が民族至上の課題となっているこんにち、いかなる階級や階層も自己の利害を民族共通の利益に優先させてはならない。北と南に現存する思想と体制の違いがいかに大きくとも、長い歴史を通じて形成され強化、発展してきた朝鮮民族の民族的共通性より大きいはずはない。北と南が民族的共通性と民族共通の利益を前面に押し出し、共に祖国統一を志向するならば、思想と体制の違いを超越して全民族の大団結を成し遂げることができる。

    祖国愛と民族愛は全民族構成員の共通の思想・感情であり、民族の団結の思想的基礎である。国と民族を熱烈に愛し、民族の尊厳を何より重んじるのは、わが民族の誇りある伝統であり、民族的特質である。朝鮮民族の血と魂をもつ人であるなら、朝鮮民族のすぐれた民族性を大切にし守らなければならない。こんにち、朝鮮人にとって真の人生の価値と生きがいは、自らの運命を民族の運命と結びつけ、祖国の統一・独立と民族の繁栄のための聖なる偉業に身も心も捧げることにある。祖国と民族を愛し、祖国と民族の運命を憂える人は、北と南、海外のどこに住もうと、すべてが思想と理念、信教と政見、階級と階層の違いにかかわりなく、祖国統一の旗のもとに固く団結すべきである。

    われわれは、北と南が思想と体制の違いを超越して共存、共栄、共利を図り、祖国統一という大事業を実現するために力を合わせることを主張する。われわれは、民族的良心をもって祖国統一のために立ち上がる人であれば、いかなる思想や宗教を信じようとも、また資本家であれ将官であれ、政権の上層部にいる人であれ、関係なくともに手を取り合って進むであろう。われわれは、かつて民族に対し罪を犯した人であっても、自己の過ちを悔い改め、民族の側に立ち戻るならば、過去を白紙にし、寛容をもって接し、その人と団結するであろう。

    民族大団結のためのわが党の路線と政策は、愛国、愛族、愛民の幅の広い政治である。祖国の統一・独立と富強・発展をめざす闘争の全過程を通じて、変わることなく幅の広い政治を貫こうとするのが、われわれの一貫した立場である。愛国、愛族、愛民の思想を全面的に具現している民族大団結路線は、祖国解放の闘争と新社会の建設、祖国統一のたたかいなど長期にわたる実践過程を通じてその正当性と生命力が遺憾なく発揮されている。われわれは、愛国を志向して統一の偉業に立ち上がる各政党、団体、すべての人の思想と理念、信教を尊重し、彼らと連合することにより、民族に対して担った義務と信義を守るであろう。

    祖国統一を武力行使によらず、平和的方法で実現しようというのが、われわれの原則的立場であり、わが党の一貫した路線である。

    わが民族の統一問題をめぐって同族同士が争うべき根拠はない。北と南に現存する思想と体制の違いも、武力行使の条件にはならない。思想と体制は強要するからといって受け入れられるものではなく、また強制的方法では北と南の思想と体制の違いをなくすこともできない。北と南が争えば、戦争の惨禍を被るのは朝鮮民族であり、そこから漁夫の利を得るのは帝国主義者である。朝鮮の平和的統一は朝鮮民族の要求であると同時に、世界の平和を愛する人民の念願でもある。国と民族を愛し、平和を尊ぶ人は、誰もが祖国の平和的統一のためにあらゆる努力を尽くすべきである。

    朝鮮半島の平和を保持し、国の平和的統一を実現するためには、侵略と戦争の策動に反対し、戦争の危険を取り除かなければならない。

    侵略と戦争の策動に反対する闘争を抜きにしては平和を保持することはできず、平和統一について考えることもできない。今、朝鮮半島では、アメリカと南朝鮮支配層の反社会主義・反共和国策動によって緊張が高まっており、いつ戦争が起きるか分からない危険が生じている。

    わが国の緊張を緩和し、戦争の危険を取り除く問題は、何よりもアメリカがわが共和国に対する敵視政策を捨て、朝米が平和協定を締結して初めて解決される。わが共和国とアメリカは今なお一時的な休戦状態にあり、わが国における戦争の危険は解消されていない。戦争の危険を取り除き、平和を保障するためには、われわれとアメリカのあいだに平和協定を締結し、新たな平和保障体系を打ち立てなければならない。同時に、すでに世界に公表された北南不可侵に関する合意を再確認し、確実に履行しなければならない。

    今アメリカは、口先では「冷戦の終結」や「緊張緩和」を喧伝しながらも、依然として「力の政策」を追求し、絶えまない軍事演習と侵略の策動によってわれわれを脅かし、南朝鮮支配層の戦争挑発騒ぎを極力あおり立てている。軍事的威嚇や圧力によってわれわれを屈服させようとするのは無益な試みであり、危険な行動である。

    われわれは、われわれの社会主義を鉄壁のように守り、国の自主権と民族の尊厳が侵されるのを許さないであろう。帝国主義者と南朝鮮支配層の戦争挑発の策動に対処して革命武力を強化し、国と人民の安全を守るのは、われわれの当然の自衛的措置である。帝国主義の好戦的な階層は武力でわれわれの軍事的威力を試そうとすべきではなく、軍事的威嚇と挑発で朝鮮人民を驚かしたり屈服させようとすべきではない。そうした分別のない行動は、破局的な結果をもたらす危険千万な冒険となるであろう。われわれは決して戦争を望まず、終始一貫して国の統一を平和的に実現するために努力している。

    わが祖国の統一問題を円滑に解決するもっとも合理的な方法は、連邦制方式に基づいて国の統一を実現することである。

    わが民族は、誰にも受け入れられる合理的な方式で、一日も早く祖国が統一されることを望んでいる。北と南に相異なる体制が打ち立てられてから半世紀が過ぎたこんにちに至り、どちらか一方の体制による統一を実現しようとするならば、統一はおろか、かえって分裂を深め、取り返しのつかない民族的災難をもたらすであろう。

    わが民族の差し迫った要求と国の現実に照らして、祖国統一を早期に実現する最善の方法は、一つの民族、一つの国家、二つの体制、二つの政府に基づく連邦制方式の民族統一国家を創立することである。

    連邦制方式の統一は、片方の優位や利益のみを追求せず、どちらにも被害を与えない合理的かつ公明正大な統一方法である。連邦制統一方式は、朝鮮半島に恒常的に漂う戦争の危険を取り除き、世界の平和と安全を保障することにも寄与するであろう。

    連邦制の統一が実現すれば、朝鮮民族は全国的な範囲で自主権を確立し、一つの民族として大団結を成し遂げ、わが国は自主的で平和を愛する中立の民族統一国家となるであろう。統一された連邦国家は周辺諸国の利害も侵さず、それらの国の脅威にもならないであろう。

    われわれはいかなる難関や試練に直面してもいささかも動揺することなく、金日成同志の示した祖国統一の三大憲章を高く掲げ、祖国統一の道を力強く前進するであろう。

    

    



    

    北南関係を改善することは、祖国の自主的平和統一を実現するうえで差し迫った要求である。

    北と南の関係を不信と対決の関係から信頼と和解の関係に変えてこそ、全民族の団結した力で祖国の自主的平和統一を実現することができる。

    こんにち、祖国統一の気運はかつてなく高まっているが、北南関係はいつにもまして緊張し先鋭化している。民族の運命も祖国の統一も眼中にない南朝鮮の現当局者は、その権力基盤が根底から揺らぐようになると、活路を北南間の緊張激化と対決に求め、北南関係を極端な敵対関係に変え、外部勢力と結託して北侵戦争挑発の策動をかつてなく強化している。南朝鮮に現「政権」が出現して以来、北と南のあいだでは和解ではなく対決が激化し、平和ではなく戦争の危険が深まっている。北南関係をかつてない最悪の状態に追い込んだのは、南朝鮮の現当局が犯した永久に許しがたい反統一的・反民族的な売国の罪業である。

    北南関係を改善し、祖国統一への転機を開くためには、何よりも南朝鮮当局者が外部勢力に依存し彼らと「共助」するのではなく、民族自主の立場で同族と力を合わせて外部勢力を排撃する道に立たなければならない。

    民族自主か外部勢力への依存かということは、統一と分裂、愛国と売国を見きわめる試金石である。誰であれ、民族に背き、民族の主体的な力に背を向けて外部勢力に依存し、彼らと「共助」する道を歩むならば、民族から見放され、歴史の審判を免れないであろう。南朝鮮当局者が民族自主の立場、愛国愛族の立場に立ってこそ、北南関係は信頼と和解の関係に発展し、祖国統一の新たな突破口が開かれるであろう。

    南朝鮮当局者は政策を転換して、民族のためを思い民族に依拠する民族自主の立場に立ち戻り、同族と手を取り合って祖国と民族の運命を共に切り開いていく政策を実施しなければならない。

    北南間の政治的対決状態を解消するのは、北南関係を改善するための第一義的な要求である。北南間の政治的対決状態が解消されれば、軍事的対決状態も解消され、ひいては民族的和解と団結も実現される。

    南朝鮮当局者は真の同族意識をもって、われわれを敵視する反北対決政策を連北和解政策に変えるべきであり、北南間の誤解と不信を助長し、民族的和解と団結を妨げるようなことをしてはならない。

    北南間の政治的対決状態とともに軍事的対決状態を解消し、緊張を緩和することが必要である。

    北南間の軍事的対決状態は、同族間の不信と誤解を招き、相互の信頼と和解を妨げるばかりでなく、緊張を激化させて民族的惨禍をもたらしかねない。軍事的対決状態を解消せずには、北南関係の改善も、朝鮮半島の平和と平和統一も期待できない。

    現在、南朝鮮ではありもしない「南侵の脅威」を喧伝しているが、わが国に実際にあるのは「南侵の脅威」ではなく北侵の脅威である。朝鮮半島で北侵の脅威がなくなれば、北南間の軍事的対決状態も解消されるであろう。

    南朝鮮当局者は、危険な戦争政策を放棄し、緊張を激化させるのではなく、緩和へと進まなければならない。南朝鮮で兵力増強と外部からの兵器搬入を中止し、外国の軍隊との合同軍事演習を取り止め、無謀な軍事的挑発行為をやめるべきである。

    北南間の対決状態を解消し、民族の和解と団結を図るためには、南朝鮮での社会・政治生活が民主化されなければならない。南朝鮮で誰が政権を握ろうと、ファッショ的支配が実施される状況下では、北南間の対決状態を解消することができず、南朝鮮の各党、各派、各階層の自由な祖国統一論議や活動について考えることもできない。まして、同族を敵と規定し、北と南の人民と各界人士の接触と交流を犯罪視し、南朝鮮の統一愛国勢力を弾圧する「国家保安法」のような反民族・反統一の悪法が存続するならば、いつになっても民族の和解と団結を成し遂げることはできず、北南間の接触と交流を実現することもできない。民族の分断とともに始まった祖国統一運動の苦難に満ちた歴史は、南朝鮮で「国家保安法」が撤廃されない限り、北南関係にいかなる進展もあり得ないことを示している。

    南朝鮮で愛国的な統一民主勢力が「国家保安法」によって弾圧され、北南関係が極度に悪化している現実は、民主化の課題を遅らせることのできない切迫した要求として提起している。南朝鮮の人民を苦しめ、全民族に害を及ぼす「国家保安法」は当然撤廃されなければならず、南朝鮮で各党、各派、各階層の祖国統一論議と活動の自由をはじめ政治的自由と民主的権利が保障されなければならない。

    われわれが主張するこれらの問題は、北南関係を改善し、祖国統一の新たな局面を切り開くために必ず解決されなければならない。

    今後、南朝鮮当局者が全民族の期待に応えて、現在の反民族的で反統一的な対決政策から脱し、実際の行動によって肯定的な変化を見せるならば、われわれはいつでも彼らと対座し、民族の運命問題について虚心坦懐に論議し、祖国統一のために共に努力するであろう。われわれは、南朝鮮当局者がどのような姿勢と立場でどう行動するかを注視するであろう。

    朝鮮問題を正しく解決するためには、関係諸国も朝鮮の統一を助けるという誠実な立場に立って肯定的な役割を果たさなければならない。関係諸国は朝鮮民族の自主権と統一の意志を尊重し、朝鮮民族が祖国の統一問題を自主的、平和的に解決できるよう積極的に協力すべきである。

    アメリカは朝鮮問題に直接責任がある当事者として、当然、自らが署名した公約と義務を誠実に履行しなければならない。アメリカは、時代錯誤の対朝鮮政策を根本的に改め、これ以上、朝鮮の自主的平和統一に妨げとなるようなことをしてはならない。われわれはアメリカを百年の宿敵と見なそうとはしておらず、朝米関係の正常化を望んでいる。アメリカが冷戦時代の古い観念から脱し、力の立場で朝鮮問題に対処せず、朝鮮半島の平和と統一に助けとなることをすれば、朝米関係も両国人民の利益に即して好ましく発展していくであろう。

    かつて朝鮮人民に計り知れない不幸と災厄をもたらした日本は、過去を心から反省し、わが共和国に対する敵視政策を放棄すべきであり、朝鮮の分裂をあおり統一を妨げるようなことをしてはならない。そうすれば、われわれは隣邦の日本に友好的に接し、不正常な朝・日関係も改善されるであろう。

    祖国統一をめざす朝鮮人民の闘争の前途は平坦ではないが、民族の悲願である祖国統一は必ず実現されるであろう。

    朝鮮が統一されれば、わが祖国は七〇〇〇万の人口をもつ富強な自主独立国家として世界の舞台に堂々と登場し、朝鮮民族は英知に富み、尊厳ある偉大な民族としての誇りをとどろかせるであろう。

    われわれは、偉大な領袖金日成同志の統一の遺訓を貫くための民族挙げての闘争を繰り広げることによって、七〇〇〇万同胞が統一された祖国で幸せに暮らす歴史的なその日を早めなければならない。