朝鮮ではすべての医療従事者が患者の病気の状態と体質的特性に基づいて治療計画を作成し、患者を適時に治療している。
患者にたいする治療は医療従事者の技術資格の範囲内でのみ医療活動をおこない、この範囲を脱して医療活動をおこなった時にはそれにたいする責任を負わせている。医療従事者の資格を取っていても医療機関に勤務しない人は患者を治療するような行為をしてはならず、他国で医療従事者の資格を取った朝鮮民主主義人民共和国の公民あるいは他国の公民が朝鮮で医療活動をおこなおうとする場合には、中央保健指導機関の資格認証を受けなければならない。
医療機関では患者の治療を科学的に認められ許容された方法でおこなっている。
特に、皮膚移植をはじめ、組織移植と臓器移植、人工臓器置換術とレーザー治療、腹腔鏡下手術、遺伝子治療などは、医学的適応関係を医師協議会で検討しておこない、生きている人、あるいは脳死状態にあり、死人の臓器組織を患者の治療に利用しようとする場合には、本人や保護者の同意を得て利用するようにしている。これとともに高麗薬療法、針療法、灸療法、吸出し壺療法などの高麗医学的方法と鉱泉、温泉、鉱泥のような自然因子を患者の治療に広く導入している。
中央保健医療指導機関、地方政権機関、当該の機関では患者の治療に必要な自然因子の探査と開発を計画的におこない、その保護管理を立派におこなって、それが患者の治療により効果的に利用されるようにしている。
医療機関は手技治療と按摩治療など、各種の非薬物性治療方法を患者の治療に大いに導入している。
医療機関と医療従事者は薬物が患者の病気の治療に効果的に作用するように処方し、病気から来る苦痛が酷いと認められる場合には医師協議会で討議し、該当の医療機関の承認を受けて相応の薬を決められた量よりもっと処方している。この場合、薬物中毒を防止する方向で薬物配合を合理的におこなっている。
医療機関ではカルテ、診断書、処方箋のような患者の治療と関した書類を正確に作成し、原本または副本で中央保健医療指導機関の該当の機関が決めた期間まで保管している。