チュチェの哲学的世界観とは人間を中心に据えて明らかにした世界にたいする見解、観点、立場を意味する。
「人間を基本にして世界にたいする見解を立て、人間を中心にして世界にたいする観点と立場を新たに解明したチュチェの世界観は、世界観発展のもっとも高い段階をなしている。」
チュチェの哲学的世界観はまず、人間を中心にして明らかにした世界にたいする見解を重要な内容としている。
チュチェの哲学的世界観は人間があらゆるものの主人であり、すべてを決定するという根本原理にもとづいて、世界は人間によって支配され改造されるということ、世界は人間の主動的な作用と役割によって人間に奉仕する方向に、人間の発展にそって発展するということを明らかにしている。
次に、チュチェの哲学的世界観は人間を中心に世界にたいする観点と立場を重要な内容にしている。
チュチェの哲学的世界観は、人間が世界の支配者、改造者であるため、人間の利益から出発して世界にたいし、人間の活動を基本にして世界の変化発展に対応すべきであることを明らかにしている。
歴史にはさまざまな類型の世界観があったが、人間を中心にして世界にたいする見解、観点と立場を解明したものはなかった。世界が観念や精神からなっているとみなした観念論はいうまでもなく、世界が物質から成り立っているとした唯物論も人間を中心にして世界にたいする見解、観点、立場を解明できなかった。先行したマルクス主義唯物弁証法的世界観は、世界は物質からなりたっており、絶えず変化発展するということを科学的に解明したものの、人間を中心にして世界にたいする見解、観点、立場の解明までには至らなかった。
従来のすべての哲学的世界観とは異なり、世界で人間の地位と役割の問題を哲学の根本問題として新たに提起し、人間があらゆるものの主人であり、すべてを決定するという根本原理にもとづいて展開され体系化された、人間中心の哲学的世界観であるというところにチュチェの哲学的世界観の特徴がある。