チュチェ思想は社会歴史的運動が人民大衆の自主的運動であるだけに社会歴史的運動、革命運動では自主的立場を堅持すべきであると示している。
「自主的立場は、人民大衆が革命と建設の主人、自己の運命の主人としての自主的地位を守る立場であり、その基本的要求は革命と建設の主人としての権利を行使し、主人としての責任を果たすことです」
自主的立場はまず、革命と建設の主人としての権利を行使する立場である。
革命と建設の主人としての権利を行使するというのは、人民大衆が革命と建設で提起されるすべての問題を自分自身の判断と決意によって自分の利益に合わせて処理していくということである。
革命と建設の主人は人民大衆であるだけに、人民大衆は革命と建設におけるすべての問題を自分で処理できる権利をもっている。
他人に抑圧され縛られて革命と建設における問題を自分の決意通りに処理できないことは、主人としての権利を奪われることであり、他人の意思に従い、自分の利益に背いて行動するのは、主人としての権利を捨てることである。
人民大衆は革命と建設で独自性を堅持してこそ、自らの尊厳と自主的権利を守ることができ、自主的な生活条件をもたらすことができる。
自主的立場はまた、人民大衆が革命と建設において主人としての責任を果たす立場である。
革命と建設の主人としての責任を果たすというのは、人民大衆が革命と建設で提起されるすべての問題に責任をもって自力で解決していくということである。
革命と建設は人民大衆の活動であるので、革命と建設におけるすべての問題は当然、人民大衆自身が責任をもち、自力更生の原則に立って自力で解決しなければならない。
革命と建設で他人の援助を受けることができるが、基本はどこまでも自力である。自分がやるべきことを他人に任せようとしたり、他人の力を借りて自分の問題を解決しようとするならば、それは主人としての責任を回避することであり、主人たる立場を捨てることである。
自力を信じ、自力で前進すれば天下を得ることができるが、自力を信じることなく、他人を見上げるならば革命や生活もできない。
人民大衆は革命と建設で提起されるすべての問題を自分が責任をもって自力で解決してこそ、革命と建設の主人としての責任を全うすることができる。
自主的立場は社会歴史的運動、革命運動において堅持すべき根本的立場である。
それは自主的立場が自主性を実現する人民大衆自身の活動である革命運動の本性に合う立場であり、事大主義と外部勢力依存、支配と干渉など、人民大衆の自主性の実現を阻むあらゆる反動的、反革命的立場に反対し、それと非妥協的に闘っていくもっともしっかりした革命的立場であることと関連する。
自主的立場を堅持する時、自国人民の自主性を守るだけでなく、他国の自主性も尊重できる。