「人間を中心に世界に対応するというのは、世界の改造者である人間の活動を基本にして世界の変化発展に対応することを意味します」
人間の活動を基本にして世界の変化発展に対応するというのは、世界を自己の意思と要求に即して目的意識的に改造していく人間の積極的な活動の見地で世界の変化発展に対応することを意味する。
人間の活動を基本にして世界の変化発展に対応する観点と立場はまず、人間の積極的な活動によってのみ世界が人間のための世界に改造発展されるという見地で世界に対応する観点と立場である。
世界は自ずと人間に有利に改造されない。客観的に存在する世界の多様な事象は自らの運動法則によって絶えず運動変化する。世界の改造発展はひたすら人間の積極的な活動によってのみ成される。人間の積極的な作用と役割は世界を人間の自主的要求と利益に合わせて改造し変革していく決定的な要因である。
人間の活動を基本にして世界の変化発展に対応する観点と立場はまた、すべての認識と実践活動を行なう上で人間の積極的な活動をもっとも威力あり強力な基本要因として見なし、それに依拠して他のすべての要因を働きかけていく観点と立場である。
世界を改造し変革していく人間の認識と実践活動には、人間の活動のみが作用するのではない。世界を支配し改造していく人間の活動は、客観的環境の中で行なわれるのでそこには人間ばかりでなく客観的要因も作用する。それゆえ、現実的にこれらの要因の中でどれを基本要因のポジションに置き、他の要因をそれに服従させ作用させるかという問題が提起されるようになる。
人間の積極的な活動の見地で世界に対応する観点と立場は世界を改造し変革していく決定的要因を客観的条件ではなく人間に求める観点と立場である。
客観的条件は物質世界の自然発生的な運動変化には自ずと作用できても、世界の支配と改造には自ずと作用しない。
それは人間によって認識され利用される時にのみ、世界を支配し改造することに影響を及ぼすようになる。したがって、世界を支配し改造していく人間の認識と実践活動を成果的に繰り広げるためには、人間の積極的な活動を基本として押したて、それに依拠して他の要因を作用していく原則に立たなければならない。
人間の活動を基本にして世界の変化発展に対応する観点と立場の基本要求は、すべての活動で人間をより強力な存在として育成することを第一の工程にすることであり、すべての問題を人間の創造的役割を高める方法で解決することである。
