朝鮮で著作権の対象はチュチェ90（2001）年に採択された朝鮮民主主義人民共和国著作権法に具体的に規制されている。
著作権法によると朝鮮で著作権の対象となる著作物は次の通りである。
科学論文、小説、詩などの著作物、音楽著作物、歌劇、演劇、サーカス、舞踊などの舞台芸術著作物、映画、テレビ編集物などの映像著作物、絵画、彫刻、工芸、書道、図案などの美術著作物、写真著作物、地図、図表、図面、略図、模型などの図形著作物、コンピュータープログラム著作物。
著作権の対象となる著作物は著作者本人の知的活動によって創造されたものでなければならない。他人の知的創造物をそのまま複写したり、あるいは著作物に助詞だけを置き換える方法で他人の著作物の内容と表現をそのまま書き写したりした著作物は、知的活動で創作された著作物として認められない。
原著作物を編作、編曲、脚色、潤色、翻案、翻訳などの方法で改作してつくった著作物、民族古典作品を現代語で直してつくった著作物も独自の著作物として著作権の対象となる。
原著作物を合理的に編集して構成した辞典や選集などの編集著作物もやはり著作権の対象となる。この場合、編集著作物は、素材の選択や配列において創造性が保障されなければならない。
すべての著作物が著作権の対象となるためには、情報的価値があり、科学、文学、芸術、あるいは音楽などの範囲に属したものでならなければならない。
統計資料、時事報道物、通報資料など客観的な事実をそのまま反映したもの、法令と個別的な国家機関で作成した公式的な書類などは著作者の思想、感情を込めていないだけでなく、科学、文学、芸術の分野に属していないため、著作権の対象となれない。
