基本人権は人間がもつすべての権利の基礎、源泉となるもっとも重要な権利である。言い換えれば、基本人権はその権利がなければ他の権利の実現について考えられない権利のことをいう。
基本人権の意味をこのように見る時、そこには社会的・政治的権利、尊厳にたいする権利、生存権、不可侵権が属すると見ることができる。
社会的・政治的権利は社会的・政治的自主性を実現するための権利である。
社会的・政治的自主性は国家主権の実現と国家管理、社会政治活動に参加できる自由と権利を内容とする権利、つまり社会的・政治的権利の保障と行使を通じて実現される。人間が社会的・政治的権利をもって行使する政治の主人とならなければ、経済的及び文化的権利も保障されることができない。
尊厳にたいする権利は人間が社会的に尊重される権利である。
世界でもっとも尊厳あり、貴い存在はほかならぬ人間である。世界のすべてのものは人間を尊厳あり、貴い存在として育成し、人間のために奉仕する限りにのみ価値をもつ。
人間の尊厳と価値は社会的、人格的平等を享受し、個性の自由な発展と人間的な待遇を受ける権利の行使を通じてのみ十分に実現され輝くようになる。
人格的差別はいかなる理由によって行われても人間の尊厳にたいする冒涜であり、人間の奴隷化、非人間的かつ不名誉な道徳と強制の適用は、人間の尊厳、人権にたいする蹂躙となる。
経済生活は人間の生存と発展に必須の社会生活分野である。
人間は労働にたいする権利、所有権などを基本内容とする経済生活における権利、生存権をもってそれを自由に行使してこそ、人間としての存在を維持し生を輝かせることができる。
人身上の自由が保障されなければ、人間のいかなる権利の行使についても考えられない。人間はやたらに拘束され逮捕されない権利である人身不可侵権を保障されてこそ、自らの人権を十分に、そして円満に行使することができる。