「人間のすべての活動を規定するのは思想・意識であるため、革命と建設を力強く推進するには、思想改造を優先させなければなりません」
思想改造を優先させるということは、人々の思想意識を改造して彼らを真の社会的人間に改造する活動を他のすべての活動に優先させることを意味する。
思想改造を優先させなければならないのはまず、思想改造が人々を真の社会的人間に改造する上で基本となるからである。
人間は自然と社会を改造する主体であるだけでなく、自分自身を改造する主体である。人間の思想改造に社会の客観的条件の変化発展も影響を及ぼす。しかし、客観的条件の変化が自ずと人間の思想意識の変化をもたらすものではない。思想意識は人間の要求と利害関係を反映した意識であり、相対的な強固さをもつ。
社会主義を建設するためには生産力を発展させ、社会関係を変革するだけでなく、人間そのものを全面的に発展した社会的人間に改造しなければならない。
人々を全面的に発展した社会的人間に改造するためには、彼らが社会主義思想と先進科学技術知識、高い文化水準をもつようにすべきである。ここで基本は人々を社会主義思想で武装させることである。
人間改造は本質において思想改造である。人間の価値と品格を決定するのは思想であり、したがって人間を改造する上で思想を改造するのが何よりも重要である。
思想改造を優先させなければならないのはまた、思想改造が人々の物質生活条件を改変する活動や彼らの文化技術水準を高める活動よりもっと困難であるからだ。
人々の思想・意識は社会経済的境遇や物質生活条件によって制約されるが、社会経済的境遇や社会生活の物質的条件が変わるといって自ずと改変されるのではない。古い思想残滓は極めて保守的であり、隙間さえあればよみがえる。特に帝国主義と対峙している条件で思想改造は深刻な階級闘争を伴う。
人々の思想意識の改造は、社会生活の物質的条件の変化とは異なってよく現れない。人間の思想意識は目で見ることもできず、それがどの程度改造されたか計算することもできない。思想・意識の発展程度は人間によって異なり、各個人がもっている思想・意識の内容も極めて複雑である。
こういう条件で思想改造により大きな力を入れて、それをすべての活動に確固と優先させなければならない。
思想改造を優先させなければならないのはまた、思想改造が一つの深刻な革命だからである。
思想改造は人々の思想・意識の領域で古い社会の遺物を終局的になくし、すべての勤労者を自主的な思想で武装させるための闘争であり、搾取階級が一掃された社会主義社会で行なわれる階級闘争の基本形式である。人々を全面的に発展した真の人間に改造するためには、社会主義制度が樹立した後にも帝国主義者の反動的な思想文化的浸透に反対して闘うとともに、人々の頭の間に残っている古い思想残滓をなくし、彼らを自主的な思想、社会主義思想で武装させるための思想革命をあくまで徹底的に遂行しなければならない。
